今現在の私しか知らない人が私を見たら、「のんびりしてて、えらい上品な人、でも音楽やってる時は人が変わる」という印象が強いかなと思うけど、昔の私はそうでもなかった。
小さい時から、何かが自分の感覚とあわなくて、しょちゅうパニックを起こし、かんしゃくも起こしていた。
学校では毎週のようにその事でクラス討議。
他人の何が自分の気にさわったのかがうまく説明できなくて、そのたびに、あ〜えらい事になってしもた。パニックなんだからおさまるまでほっといてくれたらええのにと常に自分を責めていた。
あいさつも、無視とかされてたから、誰にあいさつしていいかわからない。
クラス替えで友達がクラスが違うクラスになったら、友達関係は消失するのか?しないのか?その微妙なところが全然わからなかった。
今度あそびにおいでっていう社交辞令を間に受けて遊びに行って、お母さんに嫌な顔をされたり。
そんなんだから、同年代の子とかと全然うまくいかず、人なれというか、社会性というのが未熟なまま18になってしまった。
たまたまバンドをやりたいなという思いだけは強く、大学でそういうサークルに入ったが、そこでほめられて、図に乗ってしまい、えらい調子ぶっこいてしまい、大顰蹙を買ったり、雑談ができなかったりとかで、やっぱり人といるのはだめなのかなぁとか思ったり。
常に自分はなんか変なやつだなってずっとずっと思ってた。
それが次に入ったバンドで仲間に恵まれ、音楽的にもたくさんの知識を得たのと同時にあいさつの仕方とか、人の考え方とか、スキンシップの取り方だとか、人間関係のトラブルとかいろいろお勉強する事ができた。
その上で、過敏さをカムフラージュしたり、上手にやりくりする方法を身につけて、今ではよっぽどの事じゃないかぎり、かんしゃくやパニックを起こす事はない。
バンドでみんなで音を出すのは音を合わせる事だけど、その人の持つ体のリズムというのか波長というのか、そこを合わせる事もある。
感情で嫌いな奴とはまだ音楽はできるけど、その下のレベルの自分の波長と全然合わない人とは全然だめだったりする。
最近気がついたのだが、人と合ってお話しているのと、バンドで音を出しているのと、接し方というのか、スタンスというのがまったく同じなのだ。
言葉もちゃんと聞いているけど、そのもっと下のレベルの波長を聞いて、人を見ているのじゃないかなと。
なんか変な感じだ。
だから、言語をしゃべらない、いわゆるノンバーバルな子供といるのも全然平気だったりする。
意思疎通にもそんなに困らない。
その接し方は、おそらく音楽を通じて学んだものじゃないかなと思う。
その接し方をしようと思う時、一番大事なのは、まず自分のリズムを把握する事、自分の声を聞く事だ。
自分の声が聞けない、自分の声と違う事をしてたら、まず通じない。
皆さんはどうですか?